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土井 玲祐; 藤原 健壮
no journal, ,
本研究では、Se以外の化学種による影響がない溶液系で実験が可能なサイクリックボルタンメトリーを用いてSe(IV)/Se(VI)の酸化還元反応の標準電極電位を求めた。室温条件下でNaClOを用いてイオン強度を調整した系(I(mol/kg)=0.500, 1.00, 1.50, 2.00)で式量電位を測定し、式量電位から特異イオン相互作用モデル(SIT)により標準電極電位を導出した。さらに、サイクリックボルタンメトリーにより得られるピーク電位のSe濃度依存性から、次の反応の標準電極電位と考えた。HSeO+HO=SeO+3H+2e E=0.8210.002V vs. SHE本研究により決定したこの標準電極電位は、OECD/NEAの選定値より卑な値であり、OECD/NEAの選定値では矛盾していたSe(VI)の存在を確認した既往の実験研究を裏付けるものである。
伊藤 孝憲*; 平井 岳根*; Wang, Z.*; 森 昌史*; 井川 直樹
no journal, ,
固体酸化物型燃料電池(SOFC)は高温での長時間耐久作動が重要課題である。これまでのところ、ラマン分光,X線回折によって電解質劣化原因の解析が行われているが、電解質の性能に最も関連が深い酸素に関する構造解析はなされていない。本研究では、酸素の散乱能が大きい中性子を用いて600, 800Cにてアニールした電解質材料の高温in-situ回折測定,構造解析を行い、酸素と劣化原因との関係について調べた。(Sc,Ce)添加ジルコニア電解質材料の720Kから300Kの最大エントロピー法解析から、焼結のみの試料は、720Kにおいて酸素の核散乱長密度の広がりが強く確認できるが、600C, 1000時間アニールでは、その広がりが弱くなっていることがわかった。当日はYSZのアニール効果についても発表する。